レンタルフレンドの使い道って、「カフェで話を聞いてもらう」だけだと思っていませんか。
私も最初はそう思っていました。「ふたりしずかに」を始めたとき、頭の中にあったのは「カフェで静かにお茶をしながら、話を聞く」という場面だけ。
内向的な方が利用するサービスだから、場所は落ち着いたカフェで、やることはおしゃべりか沈黙か。そのどちらかだろうと。
でも、運営を続けていくうちに、予約時のメッセージを読んで「え、そういう使い方もあるんだ」と驚くことが出てきました。
この記事では、私が想定していなかった利用のされ方を3つ紹介します。
「自分の使いたい場面で使えるのかな」と気になっている方の参考になればと思って書きました。どれも実際にあった話です。
推し活の「語り相手」として
最初に驚いたのが、これでした。
ある方から「推しのライブに一緒に行ってほしいわけじゃないんです。ライブの後に、感想を話したいんです」という予約が入ったとき、正直に言うと、少し意外でした。
その方はライブには一人で行ける。物販の列にも一人で並べる。
でも、終わった後にあふれてくる感情を、誰かに聞いてほしい。友達に話しても「へえ、よかったね」で終わってしまう。SNSに書いても、なんか違う。ずっとそう感じていたそうです。
当日は、フレンドと駅近くのカフェで90分。
ライブのセトリの話から始まって、MCで泣きそうになった話、グッズが買えなかった悔しさ、「あの曲をあの照明でやるのはずるい」みたいな話まで。
フレンドはそのアーティストを知らなかったのですが、「それは泣きますね」「その演出、聞いてるだけで鳥肌が立ちます」と受け止めていたと聞いています。
帰り際、「推しの話をこんなにちゃんと聞いてもらえたのは初めてです」とおっしゃっていたそうです。
これは余談ですが、この件以降、推し活に関する予約がちょくちょく入るようになりました。
ジャンルはアイドル、バンド、声優、2.5次元舞台といろいろで、「ライブ後の語り」だけでなく「配信を一緒に見ながら通話」という方もいます。通話コースで15分だけ、という方も。
推しの話って、熱量が伝わる相手じゃないと話しにくいものだと思います。
でも、「熱量が伝わる」は「同じ推しが好き」とは限らない。知らなくても、ちゃんと聞いてくれる人ならいい。そういうことなんだろうな、と私なりに理解しています。
引っ越し先の街を「一緒に歩く」ために
次に紹介するのは、引っ越しの下見に同行した話です。
転勤で東京から地方都市に引っ越すことになった方が、「知らない街を一人で歩くのが不安なので、一緒に来てほしい」と予約してくれました。
不動産屋を回るとか、荷物の運搬を手伝うとか、そういうことではなく、「駅から歩いてスーパーの場所を確認して、近くにカフェがあるか見て、夜の雰囲気がどんな感じか知りたい」というものでした。
一人で歩けばいいじゃないか、と思う人もいるかもしれません。でも、知らない土地を一人で歩くのは、内向的な人にとってはけっこう消耗する行為です。
道に迷ったときに誰かに聞くのも気が重い。一人で飲食店に入るのもハードルがある。隣に誰かがいるだけで、その重さがだいぶ変わる。
この方の場合、フレンドと一緒に駅周辺を2時間ほど歩いて、「あ、このスーパーは夜9時まで開いてる」「ここのパン屋さん、おいしそう」みたいな発見をしながら過ごしたそうです。
フレンドも初めて行く街だったので、二人で一緒に発見しながら歩く感じだったと聞きました。「友達と散歩してるみたいだった」という感想をいただいています。
当店のフレンドは医療・介護・教育分野の専門家が中心ですが、こういった「話を聞く」以外の使い方も受けています。お買い物の同行、美術館やイベントへの同行なども対応可能です。
気になる方はフレンド一覧を見てみてください。活動エリアやプロフィールから、自分に合いそうな人を探せます。
病院の「付き添い」がほしかっただけ
3つ目は、病院の付き添いです。
書きながら思ったんですが、これが一番「なるほど」と感じた使い方かもしれません。
健康診断ではなく、ちょっと心配な検査結果が出て、再検査に行かなければならない。でも一人で行くのが怖い。親には心配をかけたくない。友達に頼むほどの仲の人が近くにいない。
そういう状況で「待合室で一緒に待っていてほしい」という予約でした。
診察室には当然入れません。フレンドがやったのは、待合室で隣に座っていることと、病院の帰りに近くのカフェで30分ほど話を聞くこと。それだけです。
でも、その方にとっては「一人じゃなかった」ということが大きかったようです。「結果は大丈夫でした。でも、もし一人だったら、待ってる間ずっとスマホで最悪のケースを検索してたと思います」という感想を後日いただきました。
これは私が後から気づいたことですが、「付き添い」って、内向的な人ほど頼みにくいんだと思います。友達に「病院についてきて」と言うのはかなりハードルが高い。
相手に負担をかけるんじゃないか、大げさだと思われるんじゃないか。そういう気遣いが先に立つ。
レンタルフレンドなら、予約フォームに書くだけです。気を遣う必要がない。それは、お金を払っているからこそ成り立つ関係の良さだと思います。

「自分のケース」で使えるか迷ったら
ここまで3つの例を紹介しましたが、ほかにも
- 「部屋の模様替えを一緒に考えてほしい」
- 「資格試験の勉強を見守ってほしい(カフェで隣にいるだけ)」
- 「ペットの写真を見せながら語りたい」
など、私が想定していなかった使い方はいくつもあります。
ぜんぶに共通しているのは、「大したことじゃないけど、一人だとつらい」という感覚です。
友達に頼むほどではない。でも一人では心細い。その間にあるものを、うちのサービスで埋められることがある。
もちろん、できないこともあります。たとえば、法律に触れるような依頼や、フレンドに危険が及ぶ可能性がある場所への同行はお断りしています。
また、カウンセリングや治療の代わりにはなりません。その線引きは「ふたりしずかに」のコンセプトページにも書いてあるので、気になった方はご確認ください。
迷ったときは相談してください
「こんな使い方でもいいんですか?」という問い合わせは、実際によくいただきます。
答えはたいてい「大丈夫です」です。
ただ、「大丈夫かどうか」を聞くこと自体にエネルギーがいる、というのもわかります。だから、予約フォームの備考欄に一言書いてもらえれば、こちらから「できますよ」とお返事します。
フレンドの選び方で迷ったときも、私に直接相談していただいて構いません。あなたの使いたい場面に合いそうな人を、正直にお伝えします。
前回の記事では「正直、合わなかった人もいます」という話をしました。合わない人には合わないと書きました。同じ正直さで言いますが、今回紹介したような使い方で満足してくれた方は少なくありません。
「話を聞いてもらう」だけがレンタルフレンドではないこと。
あなたの「こんなことに使いたい」が、意外とちゃんと叶うかもしれないこと。この記事で少しでも伝わっていたらうれしいです。
使い方のイメージが少し広がったところで、次に気になるのは料金のことだと思います。次の記事では、料金について正直に全部書きました。

