【オーナーコラム#30】泣いてもいい場所って、意外とない

【オーナーコラム#30】泣いてもいい場所って、意外とない

カフェの席で、不意に涙を流した方がいた。声は出ていなかった。

フレンドはただそばにいた。泣きたいのに泣けない。泣く場所が思いつかない。

そんな日常を過ごす方が、ここで初めて涙を見せたとき、運営者が何を感じたのか。感情の行き場について、正直に書いた一篇。

目次

その方は、コーヒーカップに目を落としたまま止まっていた

カフェの窓際の席だった。向かい側にフレンドが座っていて、その方はコーヒーカップを両手で包むように持っていた。ゆっくり話していたのだと、フレンドから後で聞いた。

仕事の話から始まって、最近眠れないこと、実家の母のことへと話が移っていったらしい。

そして、ふと言葉が途切れた。

フレンドは何も言わなかったそうだ。ただ待っていた。店内にはピアノのインストが流れていて、隣のテーブルでは大学生らしいグループが笑っていた。その中で、その方の肩が小さく震え始めた。

泣いていた。声は出ていなかったそうだ。ただ、涙がカップの縁をつたって、テーブルに落ちた。

フレンドが送ってきた報告を読んで、手が止まった

その日の夜、フレンドからの利用報告メッセージを読んでいた。淡々と書かれた文面だった。「途中で涙を流されていましたが、落ち着かれた後は穏やかに話をされていました」。それだけだった。

でも、私はその一文の前でしばらく画面を見つめていた。

この仕事をしていると、こういう場面に出会うことがある。利用中に涙を流す方は、たぶんあなたが思うよりも多い。

最初から泣くつもりで来る方はほとんどいない。話しているうちに、自分でも思いがけず涙が出てくる。そういう方がいる。

以前にも、帰り道に泣いたとメッセージをくれた方がいた。

→その時のことはこちらに書きました

あの時も、私はうまく言葉にできなかった。

泣くことが「許されている」と感じられる場所が、この社会にどれだけあるだろう。

泣ける場所が、思いつかない

ちょっと考えてみてほしい。あなたが今、急に泣きたくなったとして、どこに行くだろう。

自宅の部屋。一人暮らしなら、それができるかもしれない。

でもそれが毎晩続くと、部屋にいること自体がしんどくなる。家族と住んでいれば、泣いている姿を見せたくないと思う方もいる。

トイレの個室。職場のお昼休みに、こっそり泣いたことがあるという話を聞いたことがある。

カウンセリングルーム。そこはそのための場所だと思う。

でも

  • 「カウンセリングに行くほどじゃない」
  • 「予約を取るのが億劫」
  • 「行ったら自分が病気みたいで怖い」

そう感じる方が少なくないのも知っている。

友達の前では泣けない、という声もよく聞く。心配をかけたくない。

重いと思われたくない。

「大丈夫?」と聞かれたら「大丈夫」と言ってしまう。

→そのことは前回も書いた

泣きたいのに泣けない。泣く場所がない。

これは私の感覚だけど、感情を抑え込んでいる方は、自分が泣きたいことにすら気づいていないことがある。話しているうちに涙が出て、自分が一番驚いている。

「すみません、なんで泣いてるんだろう」と言いながら目をこする。フレンドからの報告に、そういう場面がときどき出てくる。

「すみません」と言わなくていいのに

泣いた方がほぼ全員、最初に言う言葉が「すみません」なのだと、あるフレンドが教えてくれた。

それを聞いたとき、胸が詰まった。泣いただけで謝るのか、と。でも、その気持ちもわかる。人前で泣くことに慣れている人なんて、そうはいない。

ましてレンタルフレンドという、お金を払って時間を買っている場で泣いてしまったら、「こんなはずじゃなかった」と思うのかもしれない。

うちのフレンドには、泣いている方を止めないでほしいと伝えている。落ち着くまで、ただそばにいてほしいと。ティッシュをそっと差し出すくらいでいい。

「大丈夫ですよ」も、「泣いていいですよ」も、言わなくていい。ただ、その時間が流れるのを一緒に過ごしてほしい。

ある方が、泣いた後にこう言ってくれたそうだ。「こんなに泣いたの、何年ぶりかわかりません」。

私も、まだよくわかっていない

正直に書く。泣いている方の報告を読むとき、私はいつも少し複雑な気持ちになる。

その方が泣けたことは、よかったと思う。ずっと抑えていたものが出てきたのなら、それは体が求めていたことなのだろう。でも同時に、「泣くしかなかった」状況を想像すると、何とも言えない気持ちになる。

この方には、もっと日常的に気持ちを出せる場所があったほうがいい。「ふたりしずかに」がその場所であり続けることは、嬉しいけれど、それだけで十分だとは思わない。

たぶん、正解はないんだと思う。

ふと、関係のないことを思い出した。子どもの頃、映画館で泣いたことがある。暗い中でなら泣いてもいいと思った。スクリーンの光がぼやけて、でもそれが妙に心地よくて。

あれは泣くことが許されている時間だったんだなと、今になって思う。

この仕事で私が提供しているのは、たぶんそういう「時間」なのかもしれない。

暗い映画館のように、泣いても誰にも見られない、誰にも咎められない、でも一人じゃない時間。うまく言えないけど。

涙を流した方が、帰り際に「少しだけ楽になりました」と言ってくれることがある。

少しだけ。その「少しだけ」の中に、私はこの仕事の意味を見つけている。

そして最近、何度か利用してくださるうちに、少しずつ変わっていく方の姿を見ることが増えてきた。

→その話は、次に書こうと思う

ご利用の流れ

初めてでも安心。3つのステップで、あなたに合ったフレンドと出会えます。

01

フレンドを選ぶ

プロフィール一覧からお好みのフレンドをお選びください。迷ったら掲示板への投稿や、運営へのご相談も可能です。

02

日程・内容を相談

日時や場所をすり合わせます。あなたのペースで大丈夫です。

03

当日、ふたりしずかに

カフェやお散歩、オンラインなど、ご希望の場所でフレンドと過ごします。話す内容も、沈黙も、すべてあなた次第。

予約する

フレンドが決まったら、LINEまたはXからご予約ください。

自分では選べない、
誰がいいかわからない方へ

「プロフィールを見ても決められない」「知らない相手にDMするのが怖い」そんなあなたのために、運営がフレンド選びをお手伝いします。匿名のまま、あなたのペースで相談できます。

1

運営に匿名で相談する

LINEまたはXのDMから、お気軽にご連絡ください。お名前はニックネームで構いません。

2

条件に合うフレンドを5名ご提案

お悩みやご希望をもとに、運営があなたに合いそうなフレンドを5名お選びしてご提案します。プロフィールだけではわからない相性も考慮します。

3

まずは15分の通話から

いきなり対面が不安な方は、15分の短い通話から始められます。声を聞くだけで、安心感はずいぶん変わります。

15分通話の体験談を読む

お伝えいただく内容

お悩み・話したいことひとことでも、ぼんやりでもOK
希望エリア都道府県や大まかな最寄り駅など
ご希望の形式通話 or 対面
希望日時だいたいの候補でOK

運営がおすすめフレンドを
5名ご提案します

※ ご提案は無料です

※ ご相談は匿名で可能です。お気軽にどうぞ。

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