「怪しくないですか、ここ」
初めて問い合わせをくれた方が、最初に送ってきたメッセージがこれだった。
名前も挨拶もなく、この一文だけ。LINEの通知を見て、私は少し笑ってしまった。笑ったのは馬鹿にしたからじゃない。
その率直さが、なんだか嬉しかったのだと思う。
この質問は、本当によくいただく。
問い合わせフォームから丁寧な文章で聞いてくる方もいれば、Xのリプライでストレートにぶつけてくる方もいる。
言い回しはそれぞれ違うけれど、聞きたいことの本質は同じだ。
「このサービスは、信用していいんですか」
今日は、この問いに正直に答えようと思う。
「怪しい」と思うのは、まともな感覚だと思う
まず最初に言いたいのは、怪しいと感じること自体がおかしいのではない、ということだ。
レンタルフレンドという業態は、まだ世の中に広く知られているわけではない。知らないものに対して警戒するのは、当たり前の反応だと思う。
しかも、ネットで「レンタルフレンド」と検索すると、出会い系まがいのサービスや、料金体系が不透明なサイトも引っかかる。
そういうものを目にした後で「ふたりしずかに」にたどり着いた方が不安を感じるのは、むしろ健全な判断力だと私は思っている。
だから、この記事では「怪しくないですよ」と安心させることを目的にはしない。
代わりに、「あなたが自分で判断できる材料」を、できるだけ正直に並べたい。
うちがやっていること、やっていないこと
レンタルフレンドのサービスはいくつかあるけれど、業界としての統一基準があるわけではない。
だから「レンタルフレンド」という言葉の中に、まったく違うサービスが混在している。
「ふたりしずかに」が何をやっていて、何をやっていないのか。ここは具体的に書いたほうがいい。
まず、うちは内向的な女性専用のサービスだ。利用できるのは女性のみで、男性のお客様はお断りしている。これはサービスの方針として最初から決めていたことで、例外は少しだけ。

フレンドの採用にも、かなり時間をかけている。医療、介護、教育、保育といった分野で経験のある方を中心に、面接で人柄や傾聴力を見て選考している。国家資格を持つフレンドも在籍している。「誰でもなれる」仕組みにはしていない。
料金は全額事前決済で、当日その場でお金のやり取りは発生しない。追加料金が発生するケースは、交通費と飲食代の実費分のみで、事前にフレンドと相談して決める。知らないうちに料金が膨らむ構造にはなっていない。
身体的な接触は一切不可だ。手をつなぐ、ハグをする、そういったサービスではない。
ここまで読んで「そんなの当たり前でしょう」と思う方もいるかもしれない。でも、この「当たり前」が書かれていないサービスが多いのも事実で、だから不安になるのだと思う。
個人情報のこと、正直に書く
「バレませんか」という質問も多い。
レンタルフレンドを利用していることを、職場や家族や友人に知られたくない。その気持ちは、痛いほどわかる。
うちの仕組みでは、まず予約は完全予約制で、会員掲示板やフレンドとのやり取りはサイト内で完結するようになっている。
フレンドが利用者の個人情報をSNSで公開することは当然禁止しているし、利用者の方が話してくれた内容を第三者に漏らすことも絶対にない。
決済はMOSHというオンライン決済サービスを利用しているので、クレジットカードの明細に「ふたりしずかに」とは表示されない。この点を気にされる方は多いので、先に書いておく。
ただ、正直に言えば、「完璧にリスクゼロ」とは言えない。
たとえば、カフェで対面利用中に、偶然知り合いに見られるということは、理論上あり得る。うちにできるのは、情報管理を徹底することと、フレンドの教育を丁寧に行うことだ。「絶対に大丈夫」と言い切りたい気持ちはあるが、嘘になる約束はしたくない。
このあたりの線引きを正直に伝えることが、私にできる誠実さだと思っている。
運営者の顔が見えるかどうか
怪しいかどうかを判断するとき、一つの基準になるのは「運営者の顔が見えるかどうか」だと思う。
「ふたりしずかに」では、運営者である私のプロフィールをサイトに掲載している。
名前も年齢も顔も出している。フレンドについても、一人ひとりのプロフィールページを用意して、経歴や人柄が伝わるようにしている。
→フレンドのプロフィールや選考基準については、こちらに詳しく書く予定です
匿名で運営しているサービスが全部怪しいとは言わない。でも、何かあったときに「誰が責任を取るのか」が明確であることは、信頼の前提だと私は考えている。
ここまで書いたことは、あくまでうちのサービスの話だ。他のレンタルフレンドサービスがどうなっているかは、私にはわからない。比較するつもりもない。
ただ、もし複数のサービスを検討しているなら、「料金体系が明確か」「運営者の情報が公開されているか」「フレンドの選考基準があるか」あたりを見ると、判断しやすいのではないかと思う。
それでも消えない不安のこと
ここまで読んで、「サービスの仕組みはわかった。でもまだなんか怖い」と感じている方もいるかもしれない。
その怖さは、たぶんサービスの安全性の問題ではなく、もっと手前にあるものだと思う。
「レンタルフレンドを使う自分」を受け入れることへの抵抗感。
これは、前の章で書いてきた利用者の方たちの声にも共通していたことだ。
予約ボタンを押すまで1ヶ月かかった方がいた。お金を払って人に会うことに罪悪感を覚える方もいた。
その抵抗感は、サービスの安全性をどれだけ説明しても消えないかもしれない。
だから私は、「怪しくないですよ、安心してください」とは言わない。
代わりに、「あなたが判断するための情報は、隠さずに出します」と言いたい。
迷っているなら、迷ったままでいい。
このブログを読んでいる時間も、あなたが自分で「信じていいかどうか」を確かめている時間だ。
ふと思ったのだけれど、最初に「怪しくないですか、ここ」とLINEを送ってくれたあの方は、その後予約をしてくれた。
利用が終わった後にまたLINEが来て、「聞いてよかったです。聞かなかったら来てなかったので」と書いてあった。
怪しいと思って聞いてくれたこと自体が、私にはありがたかった。
黙って離れるのではなく、ぶつけてくれた。それだけで、この方は自分の不安にちゃんと向き合っている人だと思った。
もしあなたも今、「怪しいかもしれない」と思いながらここまで読んでくれたのだとしたら。
その慎重さに、私は信頼を感じる。

