【オーナーコラム#36】「もう大丈夫です」って言って卒業していった方のこと

【オーナーコラム#36】「もう大丈夫です」って言って卒業していった方のこと

「もう大丈夫です。ありがとうございました」。ある利用者から届いた短いメッセージ。嬉しかった。

でも同時に、少しだけ寂しかった。

レンタルフレンドを卒業していく人を見送るとき、運営者が感じる正直な気持ちと、「依存させないサービス」でありたいという理念について書きました。

目次

「もう来なくても大丈夫そうです」

ある方から、最後の利用のあとにメッセージが届いた。

「もう大丈夫です。ありがとうございました」

短い文章だった。絵文字もなかった。でも、その一行を読んだとき、私はしばらくスマホの画面を見つめたまま動けなかった。

嬉しかった。それが一番大きい感情だったと思う。でも正直に言えば、同時にぽっかり何かが抜けた感じもあった。よかった、と思いながら、少しだけ寂しい。この感覚を何と呼べばいいのか、今もうまく言えない。

月に一度、カフェで会っていた方のこと

その方は30代で、最初の予約のときは声が小さくて、フレンドの目もあまり見られないような状態だった。フレンドからの報告にそう書いてあった。

「何を話したらいいかわからなくて、ずっと手元を見ていらっしゃいました」と。

月に1回のペースで利用してくださっていて、最初の3回くらいは、ほとんどフレンドが話を引き出すような時間だったらしい。沈黙が怖い、でも何を言えばいいかわからない。そういう方だった。

それが半年くらい経ったころから、フレンドの報告の雰囲気が変わりはじめた。「今日は〇〇さんのほうから話題を振ってくれました」「笑い声が増えました」。

私はそれを読みながら、たぶん少し安心していた。少し、というのが正しいと思う。劇的な何かではなくて、「ああ、よかった」くらいの温度。運営者としてはそれくらいがちょうどいいと思っている。

「卒業」という言葉に、胸がざわつく理由

この仕事をしていると、「卒業」に近い形でサービスから離れていく方がいる。

予約の間隔が空いていって、ある日ぱたっと連絡がなくなる。それだけのことも多い。わざわざ「やめます」と言ってくる方のほうが少ない。でもたまに、さっき書いたように「もう大丈夫です」と伝えてくれる方がいる。

そのたびに、私は少し立ち止まる。

嬉しいに決まっている。その方が「ふたりしずかに」を必要としなくなったということは、それだけ日常が安定してきたということだから。フレンドとの時間が、少しでもその過程に関わっていたなら、この仕事をしている意味がある。

でも、やっぱりざわつく。

ふと、昔バイトしていた飲食店のことを思い出す。常連さんが来なくなると、なんとなく気になっていた。元気かな、とか、何かあったのかな、とか。今の仕事はそれとはまったく性質が違うのだけれど、あの感覚にちょっとだけ似ている気がする。

依存させないサービスでありたい

利用する前から「ずっと使い続けないといけなくなりそうで怖い」とおっしゃる方がいる。その気持ちは、私にはよくわかる。

レンタルフレンドに限らず、何かに頼ることを「依存」と感じてしまう人は多い。特に、一人でなんとかしてきた期間が長い人ほど、その傾向がある。

だから私は、「ふたりしずかに」は長く使い続けることがゴールではないと考えている。

もちろん、続けて利用してくださる方はありがたい。でも本音を言うと、「もういいかな」と感じてもらえる日が来ることのほうが嬉しい。

フレンドとの時間を通じて、自分のペースで話すことに慣れて、少しだけ人との距離感がわかって、それで日常に戻っていく。そういうサービスでありたいと思っている。

以前、依存の心配について正直に書いた記事がある。→こちらで詳しく触れています

「大丈夫」の裏側にあったもの

卒業していった方の話に戻る。

最後のメッセージを読んだあと、フレンドとその方の経緯を振り返った。初回の沈黙。少しずつ増えた笑い声。途中で「職場で話せるようになってきた」と報告してくれたこと。そして最後の「もう大丈夫です」。

たぶんその方にとって、「大丈夫」と言えるようになるまでの時間は、外から見えるより長かったはずだ。その言葉を送るまでにも、きっと迷いがあったと思う。

レンタルフレンドを使っていたことを、誰にも言っていなかったかもしれない。友達をお金で頼むことに、最後まで少しだけ後ろめたさがあったかもしれない。それでも「大丈夫」と打てたのは、その方の力だと思う。

私やフレンドは、ほんの少しだけ隣にいただけだ。

去っていく人を見送る側のこと

これは運営者としてのたぶんエゴなのだけれど、「卒業」を見届けたいという気持ちがある。

全員がきれいに挨拶をして去っていくわけではない。連絡がなくなるだけの方もいるし、合わなくて1回で終わる方もいる。それはそれで自然なことだと思う。

ただ、ときどき「ありがとうございました」の一言が届くと、私はその日のことを長く覚えている。

フレンドにも報告する。「〇〇さん、卒業されたみたいです」と。するとフレンドも「そうですか」と、嬉しそうな、でもちょっと寂しそうな返事をくれる。

その空気が、私は好きだ。

誰かが必要としなくなったことを、送り出す側が静かに喜べる。そういうサービスでありたいし、そうでなければ続ける意味がないとも思う。

あなたがもし、辞めどきに迷っているなら

ここまで読んでくださっている方の中に、今まさに「もう予約しなくてもいいかな」と思っている方がいるかもしれない。

それはたぶん、いいサインだと思う。

「自分一人でも大丈夫かも」と思えること。それを私は否定したくない。

もしまた必要になったら、いつでも来てくれればいい。予約が空いても、フレンドは誰も気にしない。間が1ヶ月空こうが半年空こうが、そこに理由は要らない。

そういえば、卒業したあの方から、半年後にまた連絡が来た。「ちょっとまた話したくなりました」と。

私は普通に「お待ちしています」と返した。

戻ってくることも、来ないことも、どちらも正解だと思っている。

このコラムをここまで読んでくれているあなたにも、いつか伝えたいことがある。

→そのときのために書いておきたいこと

→次の話:内向的なまま、自分の世界を広げていく人たち

ご利用の流れ

初めてでも安心。3つのステップで、あなたに合ったフレンドと出会えます。

01

フレンドを選ぶ

プロフィール一覧からお好みのフレンドをお選びください。迷ったら掲示板への投稿や、運営へのご相談も可能です。

02

日程・内容を相談

日時や場所をすり合わせます。あなたのペースで大丈夫です。

03

当日、ふたりしずかに

カフェやお散歩、オンラインなど、ご希望の場所でフレンドと過ごします。話す内容も、沈黙も、すべてあなた次第。

予約する

フレンドが決まったら、LINEまたはXからご予約ください。

自分では選べない、
誰がいいかわからない方へ

「プロフィールを見ても決められない」「知らない相手にDMするのが怖い」そんなあなたのために、運営がフレンド選びをお手伝いします。匿名のまま、あなたのペースで相談できます。

1

運営に匿名で相談する

LINEまたはXのDMから、お気軽にご連絡ください。お名前はニックネームで構いません。

2

条件に合うフレンドを5名ご提案

お悩みやご希望をもとに、運営があなたに合いそうなフレンドを5名お選びしてご提案します。プロフィールだけではわからない相性も考慮します。

3

まずは15分の通話から

いきなり対面が不安な方は、15分の短い通話から始められます。声を聞くだけで、安心感はずいぶん変わります。

15分通話の体験談を読む

お伝えいただく内容

お悩み・話したいことひとことでも、ぼんやりでもOK
希望エリア都道府県や大まかな最寄り駅など
ご希望の形式通話 or 対面
希望日時だいたいの候補でOK

運営がおすすめフレンドを
5名ご提案します

※ ご提案は無料です

※ ご相談は匿名で可能です。お気軽にどうぞ。

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